雑誌「チルチンびと」106号掲載 岐阜県 ㈱エコ建築考房
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長男・琉星くんの自室である屋根裏部屋からリビングを見下ろす。97利便性を考えれば収納を取りたいところ、桜色の借景には敵わない。お皿を洗いながら、料理をしながら、桜を眺める春が待ち遠しいという。 薪ストーブはというと、デッキを横目にでんと構える。1階にはスペースの余裕がなく、ここしかないと2階に設置したそうだが、思いがけず暖かいリビングの要となった。「北向きだから夏は直接日が当たらず涼しく、冬は薪ストーブの暖気で圧倒的な暖かさ。リビングでは冬でも半袖短パンに裸足です」(ご主人)。 この日のランチは、奥さんが腕を振るう薪ストーブ料理の数々。チーズの焦げるにおいが食欲を誘うラザニアに、具材たっぷりの土鍋ポトフ、ハッセルバックポテトにお子さんたちの大好物だというアヒージョ、カラフルなサイコロサラダ、熾火にのせわずか1分で焼き上がるピザに家族みんなの手が伸びる。みんなが集まるスキップフロア 奥さんの祖父母の家を引き継ぎ、家を建てることを決めてすぐ、夫妻はエコ建築考房の完成見学会を訪れる。もともと木の家に好感を持っていた二人にとって、同社の提案する家は理想的だった。同社の建築士・五香祐輔さんに木造の奥深さを聞き、家づくりを任せることを決めた。 「実家には、テレビも冷蔵庫もあるような6畳の自室がありました。でも、家族と過ごした記憶があまりない」とご主人。

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