雑誌「チルチンびと」別冊50号掲載 山梨県 ㈱山口工務店
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79右/リビングでくつろぐ夫妻。南の開口部は建具を完全に引き込め、風景画のような眺めを観賞できる。 上/和室よりリビングを見る。 下/和室。春には西側にある神社の境内に桜が咲き、その眺めも前方の窓から楽しめる。を暖めるという考え方や仕組みに共感、設置することに決めた。 設計では、夫妻が口にする要望に「こうしては」と山口社長が提案し、その場で図面に描き入れる。このていねいな打ち合わせの成果がプランの隅々にまで反映されているのは、いうまでもない。半年ほどの施工期間を経て、新居が完成した。居心地がいいだけでなく 動きやすく家事もラクに 大きなポーチを通って屋内に入ると、LDKがゆったりとつながったシンプルな空間が現れる。勾配天井で開放的なリビングに対して、ダイニングとキッチンは天井が低めで落ち着いた印象だ。キッチンの先は食品庫を兼ねた納戸、洗濯室や洗面・浴室などがその奥に続き、生活動線も申し分ない。納戸の壁一面に設けられた造り付けの本棚は、本を一カ所に集め探しやすくしてという願いに応えたものと聞く。 一方、南側に延びた長いデッキへは、居間のほか隣の和室や寝室からも出入りできる。開口部から風や光がたっぷり入るうえ、のどかな田園風景も一望できる〝特等席〞といえるだろう。 入居してちょうど1年。忙しいのは相変わらずだが、帰宅すると自然素材のやわらかな風合いに心が和む。オープンな空間は

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