雑誌「チルチンびと」別冊35号掲載 山梨県 ㈱山口工務店
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居間の薪ストーブ1台で家全体が暖まる。 大きな空間を天竜杉の梁が力強く支える。 話し合いを重ねながら 納得のいく家づくりを  先に触れたように、暮らしの中心は2 階だ。台所から食堂、居間、バルコニー までつながり、家族の気配がいつも感じ られる。子供室も一体なので安心。浴室 などの水回りは家事室の近くにまとまっ ているため、家事動線も申し分ないと奥 さまが話す。  1階は玄関を入ったところが広い土 間。目の前に客間がある。壁一面が造り 付けの書棚で読書コーナーを兼ねた廊下 の先に、寝室を配した。奥へ進むと書斎 と納戸が。インドアガレージから納戸に 直行でき、大きな荷物を運び込む際にも 都合がいい。  材についていうと、柱は東濃檜、梁は 天竜杉。近場で手に入る良質のものであ る。床はアカマツの無垢材。壁は珪藻土 だ。土間とストーブの炉台に敷いた瓦も 忘れてはならない。町家の「通り庭」の イメージ。夫妻の京都への思いが反映さ れており、この家の見せ場の一つといえ よう。使ったのは群馬県藤岡市のだるま 窯の瓦だが、手焼きゆえ微妙に不揃い。

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