雑誌「チルチンびと」97号掲載 山梨県 ㈱山口工務店
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アを付け、通り抜けられるつくりに。二つの子ども部屋はロフトで通じている。これは、子ども部屋につながりがほしいという夫妻の希望に対する、山口さんの提案。ロフトには壁をつくらず明るさを確保した。また、夫妻が住んでいた岐阜の家を2回ほど訪れ、どのようなスタイルの住み方をしているか確認。気遣いのある設計が山口さんの持ち味だ。 家で仕事をする夫妻と、小さな娘さんの3人で過ごす昼の時間が過ぎ、小学校に通う子どもたちが帰宅すると、家は急に賑やかになる。子どもたちが庭のトランポリンで跳ね、ボールが飛び交う。家の中のクライミングウォールもすいすい登っていく。 この家を楽しむのは子どもたちだけではない。ご主人は、テラスでバーべキューをする。生の火が好きなので、薪ストーブも必須だった。家の外には薪棚も設置し、冬に備えて薪も準備している。ご主人は「切ったばかりの薪のにおいがいちばん好き」と語る。 まだ住み始めて数カ月。「先日は10頭ほどの鹿が、『こんなところに家あったっけ』と驚いた顔で現れたんです」と奥さん。家族皆でこれからの季節を楽しみにしている。冬、広い庭に雪が降るとどんなに大きな雪だるまができることだろう。12345遠くの南アルプスを眺めながら仕事をする1201・2帯留め作家である奥さんの作品と仕事部屋。作品には、自分で育てた植物を使う。3ご主人の書斎。子ども部屋と離れているため、夜中の国際電話の会話も安心。 4お父さんの顔には怒りマークが。「新しいゲームが欲しかったのに、だめ、と言われたあとだったから……」。 5独立した和室。

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