雑誌「チルチンびと」97号掲載 山梨県 ㈱山口工務店
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132体を存分に伸ばして動き回れる自由な空間1181・2ボルダリングは子どもたちだけでなく家族皆で楽しむ。 3柱や梁は杉、床はカバザクラを使用。家具は壁に寄せず、走り回れるように。やさしい人たちに囲まれて 夏の山梨。車は山に向かって上っていく。モミの森の小道を曲がって、少し入ると広々とした庭のあるシェイファーさんの家が見えてくる。 アメリカ、フィラデルフィア出身のご主人と、岐阜出身の奥さんが日本で出会ったのは2004年のこと。その後結婚し、フィラデルフィアで8年間、カリフォルニアで2年間を過ごしながら日本とアメリカを行き来するうち、夫妻は日本のほうが暮らすのに楽だと感じるようになっていった。そのいちばんの理由は子育てのしやすさ。治安のよさ、医療保険の充実なども決め手になり、日本への移住を決意。ご主人はIT関連企業で働き、奥さんは帯留め作家なので、世界中どこででも仕事ができる。 そうして戻ってきた岐阜で夫妻は家づくりを考え始める。山が見える場所で、広い土地はないか。そんなとき旅行で訪れた山梨の景色に心を奪われ、「冗談で」探してみたところ、思うような土地をいくつも見つけた。「だんだん本気になっていったんです」と夫妻。海抜約1000メートル、緑に囲まれ空気の澄んだこの場所は家族のお気に入りになった。「ここは、人がやさしいよね」。夫妻は口を揃える。近所の人はほとん

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