雑誌「チルチンびと」別冊30号掲載 山梨県 ㈲髙橋建築舎
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4ページ のだそうだ。そしてどんと広くなったリビングの隅々まで、薪ストーブがポカポカに暖めていた。リビング以外の部屋には温水式の床暖房を入れ、取材の日も外は氷点下だったが、ご主人が「冬もどの部屋に行っても暖かい」と言うのが納得できた。 動線がとても使いやすい そもそも2年前までK家は、横浜でマンション暮らしだった。食品製造機械のメンテナンスというちょっと特殊な仕事を自営で営んできたご主人、得意先のある山梨にはたびたび出張に来ていた。春夏秋冬とさまざまな季節に訪れるほどに、この地の美しい自然に魅了され、ついには家族に移住をもちかけた。 しかし奥さまは、駅前にデパートと映画館のある暮らししかしたことがなく、大反対だった。だが、景気が冷え込み、横浜の住居と倉庫の賃料、出張費が負担になってきたという生計上の理由などから、しぶしぶ承諾せざるを得なくなったというのが実際のところだそうだ。 二人は土地探しから始め、髙橋建築舎とはそのときに出会った。その間に同社で建築中だった物件を見る機会があり、「柱、梁を見てドカンとやられまして(笑)」(ご主人)。「木の家もこんな風にお洒落に建てられるんだと、イメージが変わって」(奥さま)、同社に依頼したいという気持ちは、ほぼ固まったのだと言う。奥さまは、「髙橋ご夫妻の人柄も大きい。何度も土地探し

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