雑誌「チルチンびと」96号掲載 新潟県 ノモトホームズ ㈱野本建設
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「とにかく太鼓梁を見ていたかった」。友則さんは力を込めてそう話す。その梁は玄関を入ってすぐ、通り土間の長辺に沿って架かる。リビングからもキッチンからも目に入る。設計段階では一面しか見えなかった梁を、全体が見えるように図面を描き直してもらうほど強い思い入れがあった。 杉田邸の設計を担当したのは建築家の伊藤誠康さんと、ノモトホームズの竹村泰彦さんだ。伊藤さんは同社の設計顧問を長年務めている。杉田さん夫妻は、下のお子さんを授かったタイミングで家づくりを決断。モデルハウスを何軒か見学する中で、同社が建てた木と漆喰の家が特に気に入ったという。依頼することに決めたのは、伊藤さんと竹村さんが提案したプランに夫妻が一目惚れしたからだ。 ダイニング・キッチンと土間を中心に住まう間取りの杉田邸。コンパクトながら広々とした感じがする。リビングから洗面台が見え、どこかにいつも家族の存在が感じられる間取りだ。夫妻の要望は、太鼓梁と薪ストーブと、『チルチンびと』のバックナンバーで見た、キッチンとつながったダイニングだった。過去に掲載された数々の住宅を見てヒントを得ることが多かったようで、薪ス上/キッチンとつながったダイニングで昼食。和室の座卓をくっつけると9人掛けに。 右下/奥には洗濯室と浴室があり、その手前左に洗面台がある。 左下/左からゼンマイと姫竹の煮物、菜の花のおひたし、おにぎりと大根の浅漬け。この日はそのほか、友則さんのお母さんお手製のもち米の肉団子、牛肉のたたきなども食卓に上がった。34

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