雑誌「チルチンびと」46号掲載 新潟県 ノモトホームズ 野本建設
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きで火を熾しはじめる。すると息子さんを抱いた奥さまがそっと歩み寄って見守る。その様子を見て「薪ストーブはこんなふうに、皆が火を囲んで集まれる場所に置くのがいいですよね」と泉さん。火を眺めながら食事をしたり、いずれはご主人が息子さんに火の熾し方を教えたり……薪ストーブの周りに家族が集まって、これからたくさんの思い出が生まれるのだろう。 濡れ緑は涼風の通り道 夫妻にお気に入りの場所をたずねてみると、二人揃って和室と濡れ縁を挙げた。特に和室を囲む濡れ縁からは、奥行きのある庭を一望することができ、夫妻が時間を忘れてぼーっとしたくなるという気持ちがよくわかる。 「窓を開けて縁側に座ると、風が通って本当に気持ちがいい。夏は、ずっとここに座っていたかったくらいでした」と奥さま。するとご主人も「次の夏は友だちを呼んで、冷酒でも飲みながら涼みたいね」と笑顔で続ける。  どうやら、冬の薪ストーブに代わって、夏にはこの濡れ縁がNさん一家の「集う場所」になりそうだ。

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