雑誌「チルチンびと」46号掲載 新潟県 ノモトホームズ 野本建設
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旗竿敷地を 魅力として生かす 新潟市の中心部から車で約30分の静かな住宅地。公園まで徒歩1分、海まで徒歩10分の場所に、Nさん一家の住まいがある。  息子さんの誕生を機に、「家族が永く健康に暮らせるG本物の家Hが欲しい」と考えるようになったNさん夫妻。家づくりの依頼先を探すなかで、ノモトホームズJ野本建設のモデルハウスを見学。地元の山北杉など、厳選した自然素材を使ってていねいに建てられた家を見て、「ここなら本物の家づくりができる」と直感し、依頼を決めた。  実はN邸の敷地は、形のいい土地が手に入りやすい新潟では珍しい、旗竿形状。「この変形敷地というマイナス条件を、いかにプラスに転換するかがポイントになった」と語るのは、設計をした建築家の泉幸甫さんと伊藤誠康さん。お二人は設計顧問として、デザイン面でノモトホームズをサポートしている。 「魅力的なアプローチと庭をつくることで、敷地の特性を生かしました」と、伊藤さん。その言葉通り、1竿2に当たる敷地の入り口から玄関までのアプローチは、両側を緑に囲まれた小径のよう細長く先が見通せないからこそ、近づくにつれてどんな家が待っているのかと期待が高まるつくりになっている。 扱いなれた火を 暮らしのなかに 玄関を入ると、杉の床や漆喰の壁に囲まれた10畳大の広間が広がる。吹き抜けの大きな窓からも光が降り注ぎ、実際の広さ以上に開放的だ。中央には、周囲のやわらかな雰囲気を邪魔することなく、薪ストーブが鎮座している。  薪ストーブを希望したのは、昔から火に慣れ親しんでいたというご主人。「子どもの頃、薪でお風呂を焚いてましたから。学校から帰ったらまず薪割りをして、火をつけて、それから遊びに行くのが日課だったんですよ」と、ちょっと誇らしげに語る。また奥さまも、実家でだるまストーブを使っていた経験があり、火の扱いには慣れていたため、ご主人の意見に大賛成したそうだ。  この日が竣工後2度目の火入れにもかかわらず、ご主人は慣れた手つ

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