雑誌「チルチンびと」106号掲載 新潟県 ノモトホームズ ㈱野本建設
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家族のつながりを感じる心地よい大空間63の要望に応えるべく、伊藤さんと竹村さんは建物の形をL字型に設計した。「建物に対して、物置やカーポート、生け垣などを配して、一体感のある中庭をめざしました」という竹村さん。伊藤さんは「この家の正面は畑なので見通しがよいのですが、逆に外から見え過ぎてしまうという問題がありました。一般的には塀をつくって隠すのですが、それを避けて、プライバシーを確保しつつも、眺めを阻害しないような配置を考えました」と振り返る。 こうしてできあがった中庭は、大開口の木製サッシによって、吹き抜けのリビングとシームレスにつながる。「内と外を違和感なくつなげるため、木製サッシは四方を隠し框かまちにしています」(竹村さん)。 デザイン面では、自然素材を取り入れつつも、モダンな雰囲気を希望したという夫妻。使用する木材は無節にこだわり、床には広葉樹のナラを選択した。「節のある杉材を多用すると、和の雰囲気が強く出てしまうと思い、イメージに合う木材を選びました」と奥さん。 「独立」と「オープン」、二つのワークスペースを設置 Kさん家族がこの家に暮らし始めて約半年。夫妻それぞれのワークス1リビング側は天井を高くして、開放的に過ごせるように。反対にダイニングは天井を低めに設定して、落ち着ける雰囲気を演出。 2ダイニングの横に設けた造作カウンターが奥さんのワークスペース。 3格子の間仕切りによって、玄関からのアプローチとLDKの空間をゆるやかに仕切っている。123

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