雑誌「チルチンびと」72号掲載 東京都 ㈱大丸建設
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142 上2 点/ 60 年以上経っているとは思えな い、桐箪笥の引手と繊細な彫りの座金。  中2 点/ 1 階の和室に置いてある、同じく 古い家から持ってきたケヤキの卓子。何十 年も経った今も、天板の木目が美しい。  下/古い家の名残を留めようと、床下換気 口の枠を玄関のポーチに埋めた。  建築中、現場近くに仮住まいをし ていたOさん一家。「昔ながらの大 工仕事を見ることができて楽しかっ た」とご主人は話す。大工が鉋で材 木をけずり、実際につくりあげる工 程を見たことによって安心と信頼が 生まれたという。 「住み始めてつくづく思うのは木が 温かいな、ということ。遊びに来た 孫も家中走り回ってますよ」とうれ しそうに話す夫妻。思い出の宿る家 具もぬくもりを添え、新居はこれま で以上に住み継げる家になった。 屋根形状を生かしたのびやかな2 階和室。古い家から持ってきた桐 の箪笥がぴったり入るように設計 されている。廊下の天井裏も収納 になっている。 リビングから見たキッチン。ダイニングセットも30 年前から大切に使って いるもの。  

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