雑誌「チルチンびと」薪ストーブ年鑑 2017 ㈱グッドリビング どんぐりの家
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131も魅力でした」と夫妻は振り返る。 薪ストーブに一目惚れしたのも、モデルルーム訪問時だった。「クラシカルな薪ストーブがあって、自然素材と見事に調和するさまに心を奪われました。何十年も使い込んでいけるのも素敵だと思いました」と明子さん。一方で憲久さんは、薪ストーブを見て子どもの頃の記憶が蘇ったと話す。「小学生の頃住んでいた家に薪焚きのお風呂があって、風呂を焚く係だったのです。僕は火を操るのが楽しくて仕方なくて、自分なりに工夫をしてかなり上手くなった。大人になって炎は日常から遠ざかっていたのですが、家の中に生火がある暮らしの高揚感を、再び味わいたいと思いました」。季節が変わったような暖かさ 夫妻が家づくりにあたって出した要望は、家中暖かいことと、薪ストーブを楽しむ土上右/トチの一枚板のテーブルは、この家に合わせて岐阜の家具職人につくってもらったもの。 上左/漆喰の壁には藁・スサを通常の3倍ほど入れ、豊かな表情を持たせた。 中/土間リビングとダイニングの段差部分に間接照明を仕込んだのは、憲久さんのアイデア。夜、薪ストーブの炎と間接照明だけで過ごす時間は格別だという。 下/杉の大黒柱。「経年変化で深い色味になるのが楽しみ」と夫妻。

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