雑誌「チルチンびと」別冊36号掲載 千葉県 ㈱千葉工務店
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84視線が外へ抜けるから圧迫感がまったくない 榊原さん一家の新居は千葉県柏市内の分譲住宅地の一画に建つ。周囲に家が並ぶが、室内に入ると圧迫感は少しもない。これは、南北に視線が抜ける開放的な設計による。その話は後述するとして、夫妻がどんな家を望んだのか聞いてみた。奥さまは木の家に惹かれ、自然素材を使う工務店を探したそうだが……。 「大手メーカーや地元の工務店を回ったなかで千葉工務店を選んだのは、千葉社長が家づくりを熱く語ったことが大きい(笑)。いい家を建てたいという思いが伝わってきました。それと、柔軟そうなことも。住まい手の意向を尊重してくれると感じられたので」 同社は、紀州産の杉や檜を構造材に用いるなど、自然素材にこだわりをもつ工務店だ。加えて、熱意は人一倍。ここに決めるのに時間はかからなかった。 設計は、連合設計社市谷建築事務所(以下、連合設計)が担当することに。先ほど話に出た千葉弘幸社長が、二人が家に対して抱くイメージを聞き、この事務所のセンスが合うと判断したのである。ご主人が次のように話す。 「設計事務所がやってくれるなんて、願ってもないこと。ラッキーでした」 こうして連合設計のデザイナー・関祐子さんが参加、3者による打ち合わせが始まる。夫妻の要望は数々あったが、大きくは次の2点に集約される。第一は、畳コーナーよりダイニングを見る。左がリビングとキッチン。全体がつながり大きな空間に。上/畳コーナーもLDKと一体。中央の畳を外すと掘り炬燵が。 右/道路側より見た外観。軒の出が深くどっしりした印象。

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