雑誌「チルチンびと」91号掲載 埼玉県 ㈱蓮見工務店
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173関扉の取っ手と上がり框、下駄箱の天板、階段として蘇らせた。あいさんは「家の顔になる部分に材を受け継ぐことができて、私たちだけでなく母も喜んでいた」と顔をほころばせる。 一家の思いと職人の熱意が反映された山口邸は、木のあたたかさとていねいな仕事ぶりが随所に感じられる。仕切りや扉には格子が用いられ、空間の連続性と開放感がある。深い軒にも格子がしつらえられ、夏の日差しをやわらげる。 動きたい盛りの子どもたちは、1階から2階、デッキから庭まで駆けまわり、寝そべったり転がったりしてのびのびと育っている。その様子に目を細める山口さん夫妻。深い信頼を寄せた工務店との共同作業で、充実した住宅が完成した。右/来客を気持ちよく迎え入れる、大らかさと品格が漂う玄関。 左/軒には、シェードや簾を入れると夏の日差しを和らげることができる。リビング・ダイニング1F和室和室。南側に広めに開口部をとり、室内は明るい。庭木は、室内からよく見えるように配置してある。2F建築データ主な外部仕上げ:屋根=ガルバリウム鋼板平葺き軒天井=杉羽目板張り外壁=ラスモルタル マヂックコート仕上げ主な内部仕上げ:天井=杉羽目板張り 壁=珪藻土塗り床=ヨーロピアンオーク無垢板所在地:埼玉県久喜市家族構成:夫婦+子ども2人敷地面積:327.84㎡延床面積:146.67㎡(1階91.72㎡ 2階54.95㎡)竣工:2016年11月(工期2016年4月~11月)設計:蓮見建築設計事務所(設計担当:蓮見健司)施工:㈱蓮見工務店(現場監督:蓮見健司)構造形式:木造在来工法上/手前は山口さん一家、後列左から蓮見幸男社長、蓮見健司さん。 左/子ども室。壁を設ければ、将来的に仕切られる。子ども室寝室キッチン書斎玄関浴室畳コーナー吹き抜けウッドデッキ

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