雑誌「チルチンびと」102号掲載 埼玉県 ㈱千葉工務店
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90千葉工務店が2017年に完成させたモデルハウスでは、カフェ部分に、ソーラーシステム「そよ換気」とペレットストーブを組み合わせて導入している。自然の恵みを感じながらも、冬は暖かく夏は涼しく、快適な暮らしが実現できる仕組みだ。㈱千葉工務店 写真=畑 耕ソーラーシステム「そよ換気」とペレットストーブを組み合わせたモデルハウス太陽と森の恵みで暖かい家の仕組みそよ換気は、OMソーラーの開発に携わったエンジニア・友ともしんぺい伸平さんが2004年に開発した空気集熱型ソーラーシステム「そよ風」(小誌94号で紹介)の簡易版とも言える換気システムだ。冬の日中には金属屋根面で集熱し、温風を室内に取り入れる。それをダクトを通して床下へ導き、床を暖めて室内へ吹き出す。これによって室温を底上げする。集熱する屋根の面積に対し、室内の容積の割合が小さいほど暖めやすい。冬の夜間や太陽が出ていない日には、室内に設置した主暖房により、天井へ上った暖気をユニットに取り込み、ダクトを通して床下から室内へ吹き込む「循環運転」を行う。 さらに、夏の日中には天井面付近から室内の熱気を室外へ排出する。夏の夜間には、金属屋根面で生じる放射冷却によって冷やされた空気を室内に取り入れる。 ユニット内にはファンとダンパー板があり、ダンパー板が動くことで空気の流れる方向が一方向に決まる。シンプルな装置だ。日射量などから考えて大きな効果が見込めない場合は、システムの対象空間を狭めるなどの方法で調整する。換気が進み、家中が暖かい12

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