雑誌「チルチンびと」薪ストーブ年鑑2017 群馬県 松浪建設㈱|和モダンの空間に映える 薪ストーブの炎
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126ことで、意匠面の魅力も増しつつある。開放感と和の端正な雰囲気が調和したモデルハウスがその代表例で、来場するお客さまの中には「こんな家を建てたい」と希望するケースも多いという。「多様化するデザインを支えるのは、やはり材料であり技だと考えています。ベースがしっかりしているからこそ、仕上げや収まりが美しく、心地よさを感じる空間が実現できるのです。これからもていねいな仕事をして、本当によい家をつくり続けていくのが目標です」と話す松浪社長。同社の上質な家づくりは、地域への豊かな暮らしの提案につながっている。素材、技、意匠の調和が     生み出す上質な空間 薪ストーブの魅力は、その温熱効果だけではない。「薪ストーブはエアコンに比べれば手間がかかりますが、それを超える豊かさを暮らしにもたらしてくれます」(松浪社長)。ポイントとなるのが設置する場所で、団らんの中心となるように、リビングに設置するのがおすすめとのこと。「冬の夜に家族や友人と薪ストーブを囲んでくつろぐのは、最高の贅沢だと思います。お子さんのいるご家庭では火について学ぶ機会にもなりますよ」。 さらに、薪ストーブは同社がこだわる自然素材を使った家づくりとの相性も抜群だ。前述のとおり、松浪建設では国産の無垢材のみを使うことをモットーとしており、モデルハウスの場合は、柱は檜、梁は杉、そして床には日光杉を使っている。これらの素材で腕をふるうのは、8名の専属大工だ。松浪社長は「最近は墨付けや刻みのできる大工が減っていますが、当社では創業以来、熟練の大工が家づくりをしています。そして、ゆとりをもった工期でていねいな仕事をすることを大切にしています」と話す。 さらに近年では、同社が得意としてきた伝統工法にモダンなデザインをとりいれる右/檜と御影石を使った浴室は松浪建設の標準仕様。 左/タイルを使った明るく爽やかな洗面室。収納部分にも国産材を使用。2階ホール。屋根の勾配を生かした天井が美しい。

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