雑誌「チルチンびと」別冊50号掲載 群馬県 ㈱小林建設
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89夏も冬も快適に暮らせる埼玉県版パッシブハウス表彰式の様子。前列中央が小林社長。 「埼玉県住まいづくり協議会」が主催している住宅賞は、環境への負荷が少ない住宅・暮らしを推進するためのもの。 建築、リフォーム、住まい手、アイデアの各部門とあわせて計5部門95点の応募の中から、建築部門の最優秀賞を受賞したのが、同社の「本庄の家」である。 夏暑く、冬は寒い上に風が強い本庄市。厳しい条件の中で提案されたのは、冷暖房、換気、給湯、照明などの設備機器のエネルギー消費量「1次消費エネルギー」を削減しながら快適な第3回「埼玉県環境住宅賞」最優秀賞(建築部門)を受賞暮らしのできる家だ。 夏の通風では窓の位置を配慮して風を上手に取り込み、冬はできる限り日光を採り入れるためダイレクトゲイン(直接蓄熱)を最大限活用。夏の日射対策では、軒を大きく出し、南面開口部の可動式ルーバー雨戸設置で、日差しを遮りながら通風を確保。またOMソーラー搭載により、暖房エネルギーの軽減にも成功している。室内の空気の流れを利用し、窓や壁の断熱は2020年に施行される省エネ基準を満たすことにより、エアコン1台で室内中の冷暖房をまかなえるようになった。 さらに同社では原木、製材、プレカットをすべて埼玉県内で行っている。これによりウッドマイレージが小さくなり、輸送エネルギーの負荷が減りCO2削減につながった。加えて地産地消の観点から土台、柱、梁に「さいたま県産材認証木材」を100%使用している。県産材の利用促進により、地場の森林保全の活性化が期待できる。 快適さに加え、環境にも配慮した低炭素な暮らしの提案を行ってきた同社。家づくりに対する姿勢や設計・取り組みが、総合的に評価され、埼玉県版のパッシブハウスとして認められた。群馬県・埼玉県 ㈱小林建設……会社情報はP.171

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