雑誌「チルチンびと」別冊50号掲載 群馬県 ㈱小林建設
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87 大壁造りに八角のクリの重厚な大黒柱を据え、和室の天井や階段手すりには曲線のデザインを取り入れた。床はアカマツ、カウンターは桜、壁には珪藻土を使っている。そして直線でまとめた効率的な水まわりの動線は、実はご主人のこだわりだ。「この家のテーマは家内が快適に暮らすこと。キッチンの位置を移動したり、全体を大屋根に変えたりと変更をお願いすることも多かったですが、小林建設さんは快く対応してくれました」とご主人。小林社長は「豊島さんは設計のプロ。プレッシャーはもちろんありましたが、木の家のぬくもりをお伝えしたいと思いました。図面の段階でどういう空間ができるのかをわかってもらえるので、打ち合わせが楽しかったですね」と振り返った。実際に住んでみたところ、光熱費が既存のコンクリートの家の3分の1になったそうだ。「リビング、トイレ、どこにいても室温が一緒。外から帰宅すると、夏は外よりも涼しく、冬は底冷えせずにほんわりと暖かい。OMソーラーのおかげで快適なんだな、と感じます。木が呼吸することも住んでみてわかりました」と満足げな奥さん。「開放的で気持ちいいですね。新居に移ってから家が常にきれいに保てるようになり、家が人に影響を与えるんだなと実感しました」と、ご主人も笑顔だった。上/階段にはタモ材で滑り止めを付けている。 下/息子さんが帰省したときに使用している個室。奥には大きな収納スペースが設けられており、季節品などを収納している。 左/2階の廊下部分は一部オープンに。赤い珪藻土で塗った壁は、希望の色になるまで何度も塗りなおしてもらったとか。階下からもこの赤色が見え、空間のアクセントに。

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