次世代へ、世界へ、古材の記憶と日本文化を伝えて長い海外の暮らしで見て来た、古いものを誇れる文化の深み。それを叶えたのは、古材による家づくり。日本の文化と、ものを大切にする心を伝えたい―。古民家の移築・再生に通じた建築家とつくった住まいを訪ねた。静岡県・折田邸 改修設計・木下龍一 写真・輿水 進タンポポの咲く草むら。ツタの這う木々。やわらかな緑の小径は、コッツウォルズに代表される英国の田園風景を思い起こさせる。アプローチに置かれた、デンマークで手に入れた風車の模型。かの国は風力発電が盛んだそう。室内から、テラスを見る。天気のよい日にはここで自然を感じながら、食事をしたり、お茶を楽しんだりする。古民家住空間リノベーション70
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