住宅雑誌『チルチンびと』98号 -薪ストーブのある家-
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な平屋で、家の中には薪ストーブが描かれていた。この人とならイメージを共有できると感じました」。 本多さんに設計を依頼したものの、工務店を決めるのは簡単ではなかった。本多さんの設計を見せて「この予算で」と話したところ、材料や予算の面長が『チルチンびと』に掲載されていたものを紹介したのだという。「古いストーブですが、十分暖かい。冬は薪ストーブで暖をとり、夏は窓を開け放って風を通す暮らしができるのが嬉しいです」(弦さん)。 干川さん一家が、この家に暮らし始ようになったという。「ものづくりに携わるなど、面白い暮らしをしている人が多い。この環境を子どもたちにつないでいきたいと思うようになりました。いつか、この近くに薪窯をつくって、自家製粉の粉を使ってパンを焼けたら最高ですね」。で折り合わないことが続いたのだ。そんな時に、彩工房を紹介された。「チルチンびと『地域主義工務店』の会」加盟社でもある彩工房は、自然素材での家づくりを得意とする。同社社長の森本均さんは「干川さんの考えは、持続可能な地球環境を考えた家づくりに取り組む当社の考えと通じめて2年。弦さんは朝4時に家を出て店に向かい、恵里佳さんは自宅のキッチンでパンに使う具材の下ごしらえや調理をする|そんな忙しくも充実した毎日を、住み心地のよい家がしっかりと支えている。弦さんは、休日に琵琶湖のビーチクリーンに参加し、地域とのつながりを実感するるところがあると思い、引き受けました」と話す。 こうして完成した家は、国産材をふんだんに使った空間に、アンティークの建具や家具が映える「一緒に歳をとる家」となった。リビングの薪ストーブもアンティークだが、これは森本社12

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