住宅雑誌「チルチンびと」84号 夏涼しく、冬暖かい木の家
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19 山あいの集落にある古民家に住む西村さん一家は、13年ほど前に鳥取に引っ越して来た。縁側では娘のあだんちゃんが庭先に芽吹く植物を眺めている。鳥取県の東南に位置するここ智頭町は、町の面積の9割を智頭杉などの山林が占める。「3分も歩けばすぐ森。智頭町にはいろいろな表情の森があるんですよ」。そう話す西村早栄子さんは、智頭の森に惚れ込み、智頭中の森をフィールドにした「森のようちえん まるたんぼう」まで立ち上げてしまった。 最初は鳥取市内に住んでいた一家。せっかくならもっと田舎に、と以前から仕事で来て気に入っていた智頭町で、古民家を購入し改装した。 「元々古いものが夫婦で好き。それに、子育ても日本ならではの風景があるような場所でしたかったんです」。夫婦ともに海外にいた経験もあり、日本の伝統的なものの美しさや価値を改めて感じていたという。 改装のコンセプトは「人が集まる家」。玄関から入って田の字に区切られていた部屋を一間にし、さらにタイルを敷いて広い土間に。囲炉裏の上には立派な小屋組が見える。冬はかなり冷え込むので、土間には薪

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