チルチンびと121号「子どもの五感を育む庭」
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原体験を大切に  以前は棚田が広がっていた 場所にある「いろはの森」は、 1年を通して山の上からやわ らかな風が吹き抜ける。森の 中には小川も流れ、子どもた ちは水遊びをしたり、山を登 ったりと、泥んこになりなが ら思い思いに遊ぶ。園舎や人 工的な遊具はほぼなく、カリ キュラムも決まっていない。 「あさの会」で、子どもたち にやりたいことを言ってもら い、それを行動に移すのが日 課となっている。カリキュラ ムを決めてしまうと子どもた ちが受身になってしまうとい う理由からだ。  いろはでは、発表会やクリ スマス会などの行事の代わり に、季節を感じるイベントを 定期的に開催。取材に訪れた 日はちょうど、親子で参加す る田植えイベントが行われて いた。いろはの代表である福 井希帆さんは「ネットで方法 という知識は検索できる時代 なので、田植えしたり畑で野 菜を育てる原体験をしてほし くてやっています」と話す。

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