チルチンびと115号「小さい家のすすめ」
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能登の四季を味わう 一期一会の 和菓子 写真=酒谷 薫(S) 津久井珠美(T) イラスト=のがし研究所 東京で働き、アメリカに住み、 能登に移住した萩野夫妻。 そんな二人が開いたのは、 日本の里山の魅力を再発見する和菓子店、 ここ、のがし研究所だ。のと里山空港から車で 10 分たらず。輪 島市三井町の集落の外れに、ひっそりと のがし研究所は佇む。藍ののれんが下が る同店に足を踏み入れると、店主・萩の ゆきさんが笑顔で出迎えてくれた。 突然の、田舎暮らし 「最初は田舎暮らしが嫌で嫌で仕方なか った」と話しながらも、ゆきさんは雨上 がりの畦道をずんずん進む。その足取りに、田舎嫌いの過去はいっさい感じられ ない。  ゆきさんは能登へ移住前、本のデザイ ンをしていた。「青山通りを歩き、銀座 で買い物して、仕事もあって。留学と仕

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