住宅雑誌『チルチンびと』105号 -緑と暮らす-
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473なるべく自然に近い暮らしをしたい 「智惠子は東京に空が無いといふ、(中略)阿多多羅山の山の上に 毎日出てゐる青い空が 智惠子のほんとの空だといふ」。高村光太郎の詩集『智恵子抄』で妻の智恵子が故郷を想う一節だ。 奥さんの出身地の大玉村で、村民の心の拠りどころである安達太良山を毎日眺めたかったと話すのは、ご主人の毛利良之さん。安達太良山に正対するように住まいを配置した。1国産白ワインの品種、甲州の実。ほかにも、メルローやカベルネ・ソーヴィニヨンといった赤ワインの品種も育てている。 2葡萄の剪定をする毛利良之さん。 3・4住まいの後ろには安達太良山が見える。葡萄の木は全部で500本。安達太良おろし(安達太良山からの吹き下ろし)の気持ち良い風の中で、葡萄がのびのび育っている。

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