雑誌「チルチンびと」93号掲載 「京都大原の山里に暮らし始めて」梶山正
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44 大原で暮らし始めて、今年で22年になる。ベニシアにとっても僕にとっても、この人生でここの暮らしが一番長い。長く暮らしていると、当然、家や庭の手入れが必要だ。たとえ、時間がかかって上手にできなくても、できるだけ自分でできることは自分でやるべきと思っている。そうすることで、喜びが湧き、新たな発見もある。 若いある時期、僕はフランス料理のコックになりたいと思っていた。その頃はレス右/庭でハーブティーを飲みながら、ゆったりとくつろぐ。 左/夏の間はテラスに這わせたホップの葉が涼しい日陰をつくってくれる。目の前の課題に、一つひとつ取り組む。大原の生活はその繰り返しだ

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