雑誌「チルチンびと」 パッシブでアクティブな暮らし
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[番外編] 太陽光発電システムの仕組み ●京セラ、カネカ、シャープ http://www.kyocera.co.jp http://www.kaneka.co.jp http://www.sharp.co.jp カネカが開発した瓦一体型の太陽電池の施工例(右)と太陽電池モジュール(左) pn接合型太陽電池モジュールの模式図 太陽光発電システム、京セラの例/・太陽電池モジュール ・接続ユニット・昇圧ユニット ・パワー コンディショナ ・ソーラー発電モニタ(送信機) ・ソーラー発電モニタ(表示機) ・住宅用分電盤 ・家庭用電気機器 ・売電・買電 電力計  太陽光によって直接的に電気を生み出す太 陽光発電システムは、既存の建物でも比較的 取り付けが容易なことから、身近なソーラー システムの代表格となっている。  一般的な太陽電池モジュール(シリコン系、 化合物系)は、電子が不足した状態のp型半 導体の上に電子が過剰な状態のn型半導体を 重ねて接合し、光が入るn型半導体の上に透 明電極(負極)、p型半導体の下に金属電極(正 極)をつけ、電極どうしを導線でつないだ構 造になっている。  太陽光が透明電極越しにn型半導体を通り 抜けpnの接合面に当たると、半導体の電子 がエネルギーを受け取って自由電子となり、 透明な負極を出発して金属の正極に移動し、 p型半導体を通って元の位置に戻る。これが 太陽光によって電流が生まれる仕組みであ る。(参考:『知っておきたいエネルギーの基礎知識』齋藤 勝裕著、ソフトバンククリエイティブ刊)  太陽電池モジュールで生まれた電流(直流) は一つにまとめられてパワーコンディショナ に送られ交流に変換され、分電盤を介して各 電気機器に送られる。余った電力は電力会社 に売り、不足の場合は電力会社から買う。そ の判断を機械が自動的に行う。  太陽光発電システムメーカーの一つである 京セラは、多結晶シリコン太 陽電池モジュールの変換効率 (太陽光エネルギーを電気に 変える効率)において世界最 高水準を誇る。またいちはや く 10 年間の長期保証をつけた メーカーで、システム全体の 保証に加え火事・台風・落雷 の被害も保証してくれる。  太陽電池の形状は多様化し ており、瓦として使える太陽 電池もつくられるようになっ た。大手化学メーカー・カネカは平瓦と一体 化した太陽電池を開発。屋根瓦として葺き、 両端の電極をつなぐと全体が太陽電池となる ×○ ○ + ○ + ○ + ○ + ○ + ○ +○ - ○ - ○ - ○ - ○ - ○ - ↓↓↓太陽光↓↓↓ ↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑↓↑ n型半導体 p型半導体 ←電流 電流→ ↑電子の流れ 透明電極 金属電極

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