麦わら帽子
日差しが日に日に増してくるこの季節、農作業やアウトドアに欠かせないのが麦わら帽子。日本では、1872年に当時町役人だった河田谷五郎が外国人の帽子を参考にして麦わらで作ったものが始まりとされ、昭和3年にブラザー工業が「麦わら帽子製造用環縫ミシン」を販売したことから量産されるようになりました。
大正9年創業、佐賀県にある森山製帽所。三代目の森山真登さんは、現在では全国でも数少ない麦わら帽子職人の一人です。麦わらを平たくつぶして真田(さなだ)紐のように編んだ紐状の材を、帽子のてっぺんから渦を巻くように専用のミシンで縫い合わせて、縫い上がったら金型を当ててプレスし、あごひもやリボンなど目的に合わせて装飾する。長年の勘によるこの一連の手作業で、昔懐かしい風合いの麦わら帽子がひとつひとつ丁寧に、スピーディーに、作られていきます。
耐久性としなやかさ、目の細かさ、温かみのあるカーブ。手作りならではの質感には県外のファンも多く、人気アニメ「ワンピース」のイベント用にと主人公のトレードマークである麦わら帽子の注文が大量に入ったり、無名塾公演「Vincent Van Gogh 炎の人」でゴッホがかぶる麦わら帽子の注文が入ったことも。日本人の頭や用途に寄り添ったこだわりの製法を守りながら、時代やニーズに合わせた麦わら帽子を作り続けています。
森山製帽所
〒849-0303 佐賀県小城市牛津町牛津816
TEL:0952-66-0177 / FAX:0952-66-0177
営業:9:00~19:00 第3日曜休
取り扱い店・ 写真提供:
うなぎの寝床
〒834-0031 福岡県八女市本町267
TEL: 0943-22-3699
営業: 11:30〜18:00 木・金・土・日・祝日(休み:月~水曜日)
http://unagino-nedoko.net/