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東京暮らし3年

大西 さき枝(イラストレーター・版画家)
1998年~2001年在籍

セツに通ったきっかけは、名古屋市の版画教室に通っていた時に出会った版画家の先生たちがとても素敵で憧れてしまい、絵をうまく描けるようになりたいと思い、絵の教室を探していた時に、イラスト関連の雑誌でセツを知りました。版画の先生に相談すると行ってみたらと背中をおされ、セツに行くことを決めましたが、両親の猛反対にあい、横浜市の叔母の家から通うこと、仕事をしながら通うこと、セツを卒業したら帰ってくることを約束して、ださせてもらいました。

セツでは、先生たちのすすめる映画や個展をみては感想を言い合ったり、授業の後は、新宿駅まで歩いて定食屋で夕飯を食べたり、友人たちと過ごす時間も楽しくなっていきました。セツでの人物デッサンは、モデルのポーズで一番素敵だなと思う角度をみつけたら、その場所からデッサンをすること。人物水彩では、ソファに座るモデルと部屋の窓からみえる風景や、赤色のゼラニウムの鉢植えとの色の構図の美しさを気にかけて、仕上げていました。

セツの研究生の時に吉祥寺の喫茶店「武蔵野文庫」でアルバイトを始めて、お客様にカレーやコーヒーを運んだり、カレーのルーを作るお手伝いしたりしていました。この頃から出版社へ作品をみせに行ったり、友人たちとグループ展をして、夢を語り合ったり、洋服を作っている憧れの先輩のアトリエを訪問したり……楽しかったです。
 そのまま東京に残り、絵を描くことを続けるか迷いましたが、両親との約束もあり、帰ることにしました。

そして、再び名古屋市の版画教室で版画の制作をはじめました。セツの自由でシックで品のある作風に影響を受けての制作は、色の構図に気をつけるようになっていましたし、モチーフが一番素敵にみえる角度を見つけようとしたり、毎回使ってしまう好きな色も、セツ先生に影響をうけてグレイッシュな色に魅かれるようになっていました。使う版画用インクも、線には黒色の他に、こげ茶色を使ったり、面にはグレイに近いシルバーを使ったりして、 版画制作にいかしています。現在は事務をしながら、版画制作を続けています。昔の友人たちと会うとセツの空気になり、それがとても心地良いです。
 

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  1. 星信郎 より:

    あのセツ先生もふと寂しさをもらす瞬間がありましたね、
    そんな一面を感じとってるのが咲枝さんの絵、いいですね。

    なんのてらえもなく綴った3年間のセツ時代、しみじみと懐かしい。

  2. モリキヨ より:

    星センセイ ありがとうございました お元気ですか お元気で モリキヨ

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