news letter 「住まいと健康」を考える 東賢一

米国環境保護庁による学校の室内空気汚染対策ガイドブック

USEPAは、学校が校舎を改築するときに起こりうる室内空気汚染を防止し、学校の生活環境を改善するためのガイドブック(Sensible Guide to Healthier School Renovations)を公表しました。

建物の改築を適切に実施しなければ、アスベスト、カビ、水銀、鉛、ラドンなどの汚染物質が生じます。子供は成人に比べて呼吸システムが十分に発達していないこと、また活動量が多いことなどから、子供は成人に比べて環境汚染物質に対する感受性が高いことに留意しなければなりません。そして、子供が学校で過ごす時間が多いことから、学校における室内空気汚染対策の重要性を指摘しています。

このガイドブックでは、校舎の改築時に学校が直面する危険性、関連する規制、学校が利用できる資源、汚染物質への曝露を軽減する方法について解説しています。また、より詳細なガイダンスを入手するための参考資料が含まれています。

最近の調査では、アメリカの公立学校の53%が校舎の修理や改築を実施する必要があり、総費用は1970億ドルに上ると見積もられています。USEPAは、改築開始時に改築に伴うリスクを把握しておくことで、学校は費用と時間のかかる改築後に問題となった汚染浄化作業を回避することが可能となり、児童生徒の健康や学業成績を改善できると説明しています。

ガイドブックは、以下のサイトから入手できます。

Sensible Guide for Healthier School Renovations
http://www.epa.gov/schools/sensible-guide-healthier-school-renovations

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