長月

繁華街へ通ずる路地伝いに金網で囲って数羽のニワトリを遊ばせていた家があり、街中の住宅地に在って忘れもしない奇妙で不思議な光景から、少しばかり遠のいていたとある日、萎れた草だけが残されて囲いのなかを悠然と歩き廻っていたニワトリたちがその姿を消し去っていた。

折も折、トリインフルエンザのニューズがラジオや新聞紙上を騒がせていたのはこのことと関係しているに違いないと、鶏頭の花を眺めているうちに苦い水を飲まされたような複雑な気持ちを抱いた記憶の闇に明かりが点る。

花材:鶏頭、毛糸、綿糸

鶏頭、毛糸、綿糸

鶏頭、毛糸、綿糸

鶏頭、毛糸、綿糸