ようこそアンティーク・マーケットへ

 ボクが仕入れで訪れたヨーロッパの国々では、それぞれおいしい食べ物に出会えました。フランスではレストランはもとより、ビストロ、カフェ、路肩の屋台、果てはスーパーで売っているサンドイッチまで何でも美味い。オランダ、ベルギーでは素材を活かした素朴な煮込み料理など結構いける。悪評高いイギリスでも店を間違えなければパブランチ等、かなり美味しい。にもかかわらず、イギリスやオランダは食べ物が不味いと評されるのはどうしてでしょう?

 

 ボクが感じるのは、それらの国には、とんでもなく不味い料理を出す店が存在するということ。日本の外食店ではとても食べられないというほど酷いものに出くわした経験はありませんが、イギリス等では、稀に食べ物とは思えないほど不味い料理がでてくることがあるのです。それでも廻りを見回すと、現地の人たちは気にせず食べていますので、民族に依る味覚の違いなのかもしれません。

 

平均的なイングリッシュブレックファスト。卵やソーセージ等が二つずつの場合も珍しくない。
平均的なイングリッシュブレックファスト。
卵やソーセージ等が2つずつの場合も珍しくない。
 
 

 それと食事の取り方の違い。例えばイギリスの朝食といえばイングリッシュブレックファスト。大皿には目玉焼きにベーコン、ソーセージ、焼トマト、ビーンズ、マッシュルームに揚げパンまで載っかって、更にトーストやシリアルもという、かなりのボリューム。しかも動物性の油脂を大量に使って調理してあるので、かなり脂っこい。続けて昼にパブでラムチョップやガモンステーキに大量のチップス添えられたものを食べたら、もうアップアップ。食い意地のはったボクでも、さすがに夜はもう結構という感じになります。ですから彼らはまともな食事はほぼ1日1食。「Dinner」と呼ばれるメインの食事以外はシリアルやスナック、焼き菓子やサンドイッチ等で簡単に済ませます。そのメインの食事をいつ食べるかは人によって違いますから、ディナーとは夕食とは限りません。昼食をディナーと呼ぶ人たちも居るのです。オランダでも同様で、朝昼はパンにチーズかハムを挟む程度で済ませ、夜しっかりと食べます。食事にメリハリがあるのです。

 

 日本でもヨーロッパのような食生活の人も増えてきましたが、やはり我々には、何処かに3食ちゃんと食べてという観念が染み付いている。これをヨーロッパで実践しようとすると、味付けにバリエーションが少なく単調なのも一役かって、数日でなにを食べても美味しく感じなくなってしまいます。

 

 ボクは日本に暮らしていて本当に良かったと思うのが、毎日3食美味しく食べられること。世界中の料理をとりいれアレンジしてきた日本では、さまざまな味付けがあって飽きることがありませんし、1日の1/3食となるように量・質とも考えられてあります。家庭では、勤勉な日本女性は多くの皿数を手作りしてテーブルに並べてくれます。これって、世界的に見てもかなり稀なことなのではないでしょうか? 実際ヨーロッパのスーパーマーケットにいくと、冷凍食品、チルドされた調理済み食品の種類と量には圧倒されます。その売り場に占める割合からいかに浸透しているかが窺い知れます。まともな包丁やまな板がないうちも珍しくありません。

 

 この日本人の食に関する勤勉性、適応力の高さが家具の洋式、インテリアにも影響を与えているのです。それについては、また次回お話しします。

 

 

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