ようこそアンティーク・マーケットへ

最後に門の看板を取り外して撤去終了
最後に門の看板を取り外して撤去終了

 昨年末で16年営業してきた西洋の古道具を扱う店を閉じることにしました。

 なんで店をやめちゃったの? と良く聞かれます。ボクの中ではやめたわけではなくって、一時お休みのつもりなのですが、誰もそうはとってくれないようです。雑誌だって休刊といえば廃刊の意味だというのが常識です。

 

 ボクが目指してきたことは「物売り」であること。自分が良いと思える物を買ってきてお店に並べ、価値観の共有できるお客様に買っていただくこと。そして買われた方がいつまでも使い続けることで心豊かに暮らしていただければ言う事ありません。だからといって集めた物を店にただ並べて待っているだけでは一向にお客様はやってきません。ですからボクの考えていることを発信して共感いただいたり、店を知ってもらう為にこうやって文章を書いたり、講演、映像や活字媒体のお手伝い、インテリアのコーディネート、建築のお手伝いなどを手がけてきたのです。みんな「物売り」であり続ける為に必要だったからなのです。そんなボクにとっては店というのは主戦場、いわばメイン・ステージです。そこから一時的とはいえ退くことを考えるには、それなりの理由があったのです。

 

 ボクは開業の際、家具専門店、デパート、注文家具工房などと同列に並べるアンティークショップになることを目指しました。普通に家具を探す人の選択肢の一つになれればと思ったのです。しかし現実にはアンティークショップにはアンティーク家具を探しているお客様しかいらっしゃいません。やはり一部愛好家だけのものでしかなかったのです。

 

 ヨーロッパの人の暮らし方が総て良いとは言いませんが、羨ましいなぁと思わされるのは多くの人が古物を普段の生活の中に自然と取り入れていること。正確には古い物と新しい物のを差別せずに、気に入ったものを組み合わせてオシャレに自分らしく暮らしている様子です。彼らはそのためにアンティークショップや、マーケット、フェアなどに出かけて行ってはイロイロ物色しています。古い物は、自分らしい暮らしを実現する道具の一つなのです。

使い慣れた工房も工作機械や道具が無くなると殺風景なもの
使い慣れた工房も工作機械や道具が無くなると殺風景なもの

 主だった街では衣食住、総てにわたって量販店で売られているようなものでは満足できない人たちのために毎週、路上でアンティークを中心としたマーケットが開かれています。日本では行われている神社や駐車場のような広場、ホールのような場所で月例や季節ごとに開かれている骨董市ではスケジュールが判り難く、一般の人が行き来するような場所でもないので、コレクター、マニアのためだけのものとなってしまいます。

 

 日本でも古物を普通に取り入れて暮らすようになるには、何時もやってて気軽に立ち寄れるヨーロッパのようなマーケットが必要だと思い立ちました。そうでなくては,アンティークが一時の流行りで消えていってしまいそうです。そのために一時店を休んで骨董通りをイギリスのポートベローのようにする為に小さな一歩を踏み出しました。まだまだ蕾のような小さなマーケットですが毎週末やっています。是非お立ち寄りください。

 

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