品物を引き取って、手を入れて、キレイにして直して、そのあと、それをいくらで売ればいいかっていうのがありますね。いま、相場は、ネット上で誰でもわかるんです。これが、世の中でいくらくらいで売られているかは、昔は、海外のオークションの本とかで調べていたのですが、いま、パソコンでわかる。その値付け、いずれ自分で店をやっていくときのための修業として、社長から結構、任されていたんですよ。自分で調べて自分で値を付けろって。もちろん、ベラボーにズレていたら、いわれましたよ。でもね、ズレていたからって、間違いでもないんですよ。これが、オモシロイところですよ。欲しいというお客さんがいて、そのお客さんが、そのものを、いくらが適正と思うかっていうことなんです。

で、いま、日本全国、それが売られている相場は、パソコンである程度、わかるのですが、やっぱり地方によって、それは違う。北海道で人気のものと、沖縄で人気のものと、全然、違う。場所、それからお店によって差はあります。たとえば、お店にも得意、不得意があって、イギリスのアンティークが専門の店に、なにかのキッカケで和風のアイテムが入ったとしたら …… 入ってきて、どうしても、コレ、売らないといけないという場合、和家具の専門店と同じ値を付けるかというと、やっぱり、それは付けられないじゃないですか。

この目の前のテーブルはイギリスのですけど、8万5 千円。こういうテーブルはあちこちで売られていますが、値段はマチマチなんですよ。まあ、値段といえば、ウチは、安いと思ってやってます …… できるだけ、安く出してますよ。この仕事の楽しみって、売り買いより、長いオツキアイかな。何度も買っていただけるかといっても、やはり、家具。スペース的な問題もあり、そうそう買ってはいただけない。どなたか紹介してもらうとかして、お客さまと長くつながっていく …… そちらのほうが、楽しみかもしれませんね。