全国版コラム 今日もアンティーク日和

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BOWKNOT私、ずっと以前からお店のことを考えていて、思い切って賭けてみようかな、と思ったんです。親からは、心配されました。でも、私が、やるっていう強い意志を持っていたので、あ、そうなの、というカンジでしたね。先輩の方たちのなかには、こんな不景気のドン底のときに、よく始めるわね、といった方も、いました。みなさん、いい時代にやっていた方が多いので …… まあ、西荻窪は、のんびりとマイペースでやっているふうなのが、いいのかな、と思いますね …… しかし、店をやるなんて夢のまた夢でした。それが、6年前のこと。

それで、なぜ始めたのかの話に戻りますと…… ある日、自分は、このまんま死んでいっちゃうのかなあ、と思ったんですよ。そのとき、ああ、自分はナニモノなんだろう、とも考えました。私、昔、美大でテキスタイルデザインとかやって、そのあと、お勤めしたり、子育てしたりしていましたけど …… このまんま、なにもしないで終わるのも、と …… やっぱり、なにかやらなきゃ、と。ホント、遅いスタートでした。やろうと決心して、もう、いましか時間がない、いまだったら、できるかな、と。主人にも相談し、賛同してもらいました。

BOWKNOTお店の場所は、独り暮らしになった母の傍らはどうかな、などと考えたのですが、結局、長年住んでいる西荻窪で …… それで、自分の足でグルグル回って、1、2、3 …… 7件見ましたかねえ。ココは、40年代のスナックで、売りに出されていたんです。とても高額で、金銭的には、ムリ。身分不相応だと …… でも、なんとか、買ったんです。ちょっと直すつもりが、手直しすると新築と同じくらいの金額だといわれたんですね。もうとにかく、自分たちでできることは、自分たちでやろうと。天井や床は、大工さんに頼みましたが、あとは、すべて手づくりで。壁は、娘と私とで、塗ったんですよ、2人で。タイヘンでした。店の入口は主人とデザインしました。回り縁 (モールディング)は、主人が施工し、大工さんからも、感心されたんです。4カ月はかかりましたでしょうか。この店は “私の作品 ” といっていいくらい、愛おしい気持ちです。でも、もう、二度とできませんよ。
 

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GALLERY BOWKNOT

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