全国版コラム 今日もアンティーク日和

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古美術 仙遊洞この春、西荻窪にあった古い和食屋さんが、いくつかやめちゃったんですよ。最近は、若い料理人が西荻にたくさんやってきて、立ち飲み屋っぽい店や、イタリアンとかフレンチとか創作料理とかの店が、増えた。同時に、骨董屋さんも減って、雑貨屋になった。新感覚骨董と呼ばれる見たての骨董が流行している。世の中自体が創作料理っぽくなってきているんですね。まあ、それでも、西荻には、個性的な店がたくさん残っていますけどね。

ここにあるそば猪口は、中国製なんですよ。何人かの骨董屋さんが、古いものと勘違いして、売っている(笑)。大きな電子レンジでチンしてつくるんです。登り窯で焼くと、陶器にも歪みやムラ、個性もでるのだけれど、まるでクローン。これから、このテの伊万里焼が、氾濫するのでしょうね。

それでですね……昔はお酒の種類が少なかった。いまは酒の種類も増えて、味も抜群によくなった。20年前の日本酒といまの日本酒ではまったく違う。発泡酒もあれば、白ワインのような日本酒もある。結構、おいしいんです。これを、ウチで売っている2000円の大正時代のガラス徳利にいれて、若いコに見せると、わあ、キレイ、おいしそうと言ってくれる。“名品” を求める人からすれば、オモチャで酒を飲んで旨いのかということになる(笑)。趣味の違いですかね。

古美術 仙遊洞えー、それで、何を言いたいのかというと、時代とともに食品も変わっていく。生活骨董にも、流行があるんです。昔は見向きもされなかったものが、いま、見直されている。感覚次第で、器も“名品” に変わる。もちろん、昔からの名品の価値は変わってはいませんが、価格だけで価値を決める時代は終わりました。これからは、気張っているより、気楽な商品が流行すると思います。

 

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古美術 仙遊洞

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