全国版コラム 今日もアンティーク日和

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古美術 仙遊洞骨董品は、街が変容するときに世の中に出てきます。さかのぼると、終戦が一回目。「日本列島改造論」のときが二回目。三回目はバブルの時代、ガアーと。リーマンショックの前にドーッと出てきた。その度、都内にある旧家のお屋敷は、消えます。相続税や利権が古い時代を消し去るのです。いまは、古い物も少なくなって、イミテーションをつくる時代になってきました。それで満足する人も多いんですね。

十数年前は楽しかったですよ。骨董祭に行くと七割くらいが骨董で、模造品は三割くらいだった。蔵から出たての物がたくさんあって、なんだこりゃ、という物に出会えた。いまは蔵から出した物はネットで売る時代ですから、骨董業者も集めるのに大変だと思います。

以前は、団塊の世代の奥さまが、伊万里、アンティークブームを支えていました。器を買うとき、五枚揃っていなければイヤだという奥さま方が大勢いた。最近は、働くシングルの女性が増えて、一枚わけてください、という人が多い。それで、年輩の方には五枚揃い、若い人向けには一枚売りとわけた商品構成をしています。個人向けに品揃えをしなければならないので、結構、大変です。

古美術 仙遊洞三善里沙子さんの『中央線の呪い』を知っていますか? その本によると、荻窪から三鷹間の女性の独身率が、一番高いらしい。西荻の女性もひとり暮らしが多い。飲み屋に行くとオジサンのようなおねえさんがいて、意気盛んです。馴染みの酒屋で仲間たちと夕食をとっています。物よりもコミュニケーションを優先しているんですかね。ケイタイの通話料や飲み代を浮かせれば、結構、よい食器を買うことができると思うのですが…… 。西荻窪は、骨董の街といわれていますが、独身女性にとっては飲み屋の街かもしれません。

 

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古美術 仙遊洞

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