古いものと新しいもの no.11

前回に引き続き、愛知県常滑市/龍田家

愛知県常滑市/龍田家

龍田家ではさまざまな形状の開口部を見ることが出来ます。常滑は海岸から近く、見晴らしの良い敷地は強風を伴った雨にもさらされるため、奥行のある軒が必要です。軒を深くすると強風には不利。丁寧にみると浅い軒部分では開口位置を引っ込めたりしています。

愛知県常滑市/龍田家

大きな開口のある座敷側の外観です。大きな開口のある部分は縁側を設け、浅い軒と縁側の合計で、深い軒の効果を確保しています。2 階の開口はまるで屋内バルコニーのようで、とても快適そうなスペースになっています。条件が揃った時、現代の住宅設計に生かしたいと密かに考えています。
日本建築は現代に応用可能なたくさんのアイディアが詰まっています。常滑の龍田家、よくぞ廃屋状態から蘇ってくれました。関係者の方に敬服します。