古いものと新しいもの no.10

前回に引き続き、愛知県常滑市/龍田家

愛知県常滑市/龍田家

龍田家母屋の8 畳の主座敷。書院のついた床の間がありますが、奥行は小々浅いものです。付書院は床の間の奥壁から始まることが多いのですが、ここでは床の間左手の柱は残して一間巾の付書院としています。コンパクトなのに床の間まわりがとても悠々としている。

愛知県常滑市/龍田家

その結果、2 間巾の縁側との境には真ん中に柱が建っています。このような形式はあまり見られないように思いますが、実物を見るとこれもありかと感心します。構造的にも理にかなっていて頑丈にできる。内外の障子から垣間見える庭の緑がとてもきれいです。