火山のふもとで

わたしが家の設計を担当したYさんとTさんのご家族の食事会に参加しました。
ここ数年の恒例行事となっていて、場所は我が家を含めそれぞれの家を順番に廻っています。Y家もT家も家族が増えて、賑やかな会となりました。

今年はTさんの23坪の2階リビングの家です。
リビングの中央には楕円の大きなダイニングテーブルがあり、Tさんお気に入りの椅子が増えていました。
壁には素敵な絵が掛けてあり、Tさんらしく、くらしを楽しんでいるのが伝わってきました。
薪ストーブは暖冬のためあまり使わなかったとのこと。
こんな風に暮らしぶりを拝見できることはうれしいことです。

23坪の2階リビングの家

いつも写真を撮ろうと思っているのですが、美味しい食事と、楽しい会話に夢中になり、写真を撮ることを忘れてしまいます。

本が好きなYさんからは「火山のふもとで」という本を紹介してもらいました。
大戦前のアメリカでフランクロイド・ライトに師事し、時代に左右されない質実でうつくしい建物を生み出してきた寡黙な老建築家が所長の設計事務所のスタッフとなった「ぼく」が主人公。
ていねいで緻密な文章、豊かな表現力に引きこまれていきます。
作者の松家仁之さんは雑誌の編集者を経て、作家デビューした方で、もしや住宅雑誌、建築雑誌の編集者だったのでは?と調べてみたら「芸術新潮」の編集長をやっていらしたようで、納得しました。
物語に登場する老建築家、所員、コンペを競う建築家などのモデルとなった人たちにも思いを馳せたり・・・と建築が好きなに方は楽しめる本ではないかと思います。


カバーの絵も好きですが、カバーを外しても素敵な装丁でした。