カヤ自前 伝統風景継承「棟田家葺き替え」を訪ねて

愛媛県久万高原町東明神

棟田家葺

 

農林業棟田寿明さん(86歳)のご自宅で、28年ぶりとなるカヤ葺屋根の葺き替えである。床面積約200平方メートルの木造平屋で、築150年の優れものである。

棟田さんは自給自足でカヤを集められ、今回は北面約150平方メートルで、11月6日着工し、約一か月はかかるでしょう。今後南面も修繕するとのことです。

今回の目的は、以前西予市野村町「土居家」でお世話になったカヤ葺職人の川上義範棟梁(72歳)にお会いすること。高知県檮原町から毎日通っているという。「個人の家としてはとても大きい。担当させてもらえ、職人冥利に尽きる」と眼が輝いていた。

棟田さんは「何よりも夏がとても涼しい。住み心地がいいから住んでるんよ」。「先祖代々続いてきた家。絶やしてはいけない」と作業を見守っていた。

自然素材で仕上げるこの家は、自然の中に溶け込み、何とも言えない魅力に満ち溢れている。