重文「真鍋家住宅」お披露目会

愛媛県四国中央市金生町

重文「真鍋家住宅」

歴史は古く、平家落人伝説が残る切山地区、安徳帝の守護に当たった五士の一人、平清房(平清盛8男)を始祖とする家系と伝えられ、真鍋家住宅は桃山時代後期に建築された寄棟造りの木造茅葺住宅です。ひっそりと佇む真鍋家住宅は、愛媛県最古の民家とされ、全国的にみても貴重なもの。建築学上の評価も高く、昭和45年(1970年)に国指定重要文化財に指定されました。

茅葺屋根の40年ぶり、全面葺き替え工事の完了に伴い、9月1日から一般公開が再開されました。柱を塗り込めた重厚な土壁や間取りなど原始的で、家屋の中も自由に見学することができます。また、近くには「要害の森(ようがいのもり)」という散策道があり、真鍋家住宅と同時代の樹齢400年~500年の「表桜(おもざくら)」という立派な桜を見ることができます。

現在、住宅を管理しているのは、第十六代当主である真鍋潤さんが、この家を末永く残すためには、地域の人々の協力が大切と、囲炉裏を囲んでの座談会や、地区の子供たちが実際に文化財に触れられる機会を設けたり、今後も見学会などを受け入れる方針で「開かれた文化財を目指す」と語られた。