笠間の家

笠間の家の外構工事が終わり、ひとまず庭の完成。庭の主役は、写真右手の既存樹木(幹の直径が1mを超えるケヤキ)です。造園は作庭家の菊池好己さんによるものです。

笠間の家

玄関の位置やメインアプローチ(園路)は、このケヤキの綺麗な立ち姿や存在感のある量感を前提としてデザインしている。この園路の長さは歩数でいうと10数歩。たった10数歩とはいえ出勤時も帰宅時も毎日通るみち。仕事をしていれば良い日もあるしそうでない日もある。そうでない日の帰りは特に自分の脳と心を仕事モードから自宅モードに切り替えてから家に入りたいもの。とはいえ、玄関戸を境に急に切り替えるのもストレス。そんな時には少しでも長く緑に覆われたみちを、四季折々の花が咲くみちを、歩きたいと思う。蛇行した園路は、実測よりも体感的にその長さと奥行きを感じる効果がある。さらに、この家では玄関戸を開けるともう一つの庭が足元で広がる設えとなっている。家の中に入っても園路性が保たれているということは、人の心理に幅を与え自然なON/OFFを促し、仕事モードの過敏な知覚が穏やかに和らいでいく効能があると思う。

笠間の家

笠間の家