そうだ 奈良、行こう。

大暑・大雨時行
初めまして。URAの木下治仁です。
日々の暮らしで気になったこと、学んだことを綴って参ります。

古い寺院には設計のアイデアになるものが多くあります。建物に限らず外構にも。
奈良興福寺で見つけたのは、人が歩くところは幾何学的に切石で仕上げ、草花に覆われた土は自然石で仕切り、雨水の流れる道を作ってその両者を繋ぐ納まり※。
「上手い!」と思いました。

雨水の道が、両側から流れ込む水を排す役割をしつつ、石と草花、固いものと柔らかいもの、人工のものと自然のものとの関係を取り持っています。
異質なもの同士の縁を切るだけでなく、そこに役割を持たせて納めていました。

奈良興福寺

*納まり:
1/建築を構成する部材の取合い・居姿などの総合的出来栄え
2/部材と部材の取付け具合、仕事がきちんと穏やかに落着くこと