龍谷大学 図書館

京都市下京区
1936年(大正11年)/大倉三郎

龍谷大学 図書館

前回、紹介の龍谷大学大宮学舎にある図書館です。東本願寺は伊藤忠太のインド様式のイメージが強いのですが、こちらは何となくスパニッシュでもあり、和風にも見えます。内部は全面改修され、すっきりと現代風になっています。それぞれの時代に建築デザインに求められるものが形になって、重層化しているようすが判ります。

龍谷大学 図書館

大宮学舎を訪れた時にはぜひ、こちらの東本願寺菊の門(勅使門)にお立ち寄りください。1911年(明治44年)大寝殿への表門として、亀岡末吉の設計で建設されたとあります。門全体は伝統的な形式ですが、あふれるばかりの装飾はどことなく洗練されたモダンを感じることが出来ます。扉には楽し気な獅子の彫刻が施されていますが、丁寧に見ていくと、右下の獅子はこどもの獅子に乳をあげています。

時代の空気を閉じ込めることになる建築。それぞれの時代の建築を今に生かしていくことで、まち全体が豊かに魅力的になって行くことを実感します。