心地よさの種類

小暑・蓮始開

先日、鹿児島県出水市の麓集落を訪ねてきました。
江戸時代に武家屋敷群として整備された集落です。

公開されている建物の一つ竹添邸の開かれた座敷は、建物を囲む土庇の下に、濡縁が廻されています。
そこに腰掛けて涼を取っていると、閉じられた空間での冷房とは質の異なる涼しさを感じ、心地が良かったです。

それと、もう一つ。
土庇の手に届く低さが座敷に適度な明るさを作り、障子より上部の天井までの高さが薄暗さを作っています。
その関係が重心の低い空間を作り出していました。
開かれた座敷でも落ち着きのある空間は、心地が良かったです。

先人も私と同じように心地よく感じていたはずです。
これらの心地よさを現代の暮らしにも合わせた設計をしていきたいです。

心地よさの種類