神保町の秋

ランチョン

 

昼に、ランチョンに行って、ハンバーグを注文して『神保町が好きだ!』という雑誌を読んでいたら、ランチョンの話がでてきたので、そのグーゼンに驚いた。
「神保町を世界遺産に!」というタイトルで、鹿島 茂・森まゆみ対談が、載っている。
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   ビアホールのランチョンの二階から見ると目の前に並んでいた丸窓の風景が楽しかったですよね。昼間に飲むビールがまた美味しい(笑)。あそこも古いですよね。
鹿島   明治四十二年からある。一九七二、三年にランチョンが火事になった時に、僕の友人がその前を通るとビールを持って逃げ出してきた吉田健一に遭遇したそうです(笑)。
   中央大学の先生でしょう。テストの採点をランチョンの人にやらせて自分はビールを飲んでいたとか(笑)。その話を書いて見せに行ったら、そこだけは書かないでくれと言われたことがありました。ランチョンから見える鞄屋さんも古いですよね。
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間もなく、神田古本まつりと神田カレーグランプリが、開かれる。そうすると、いつもとは少し違った賑わいが通りにあふれ、あ、秋も暮れるなと思うのだ。