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住宅特集

お出入り大工と住まい手で町家を守り継ぐ  

 思い出の宿る築80年の町家を、いずれ我が子が住み継げるように..。町家のよさは生かしながら、いかに現代の暮らしや性能のニーズを満たせるか。京都ならではの“お出入り大工”たちが腕をふるう。

 中高層マンションが垣間見える京都市中心部の住宅地。北尾邸ではこの日、建具を夏のしつらえに替えた。座敷では、御簾の向こうでわんぱく盛りの兄弟が遊んでいる。「建具を替えて季節を過ごしやすくするのは、京町家の知恵。こんなささやかな季節の行事も、子どもたちの思い出になれば」と、兄弟の父・北尾靖雅さんは目を細める。

 かつて両親とともに、この町家に住んでいた北尾さん。ひとたび離れたものの、両親との新たな近居生活を機に、いずれ我が子も住み継ぐだろうと2年前に改修をした。1930年代後半に建てられたこの町家には約80年の歴史がある。持ち主も用途も幾度か替わり、相応に傷みもあれば、断熱・採暖の問題から冬の過ごしづらさもあった。

 大学で建築学を教える北尾さんが念頭においたのは、京町家の素質を蘇らせ、現代の生活に生かす改修。傷んでいた箇所を直すのはもちろん、町家に宿る先人の知恵で現代の問題を解決することだった。北尾さんは京ことばで「こうとに改修させてもろたんどす」と言った。
 


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