Vol.5 はじめてのゴマづくり

今年初めて挑戦した"ゴマ"づくり。初夏に種を植え、秋には収穫。


初めて栽培したゴマは、なかなかの上出来でした。一握りの種がどれぐらいになるのか、まったく検討がつかなかったのですが、出来上がったゴマは、1Kgほどになりました。このゴマ栽培で、驚いたことが2つ。


1つは、栽培の過程で会った、超デカイ芋虫!!


「虫がつくので、つまんで捨ててください」と、聞いていました。どの時期に、どんな虫が来るのか不安半分・好奇心半分でいましたが、実際に目にした虫は、私の想像をはるかに超えていました。今まで見てきた作物(葉っぱものの野菜)についていた芋虫は、ちいさなかわいいものです。そうですね、2~3センチ程でしょうか。見慣れた虫たちのかわいいこと。害虫とは言え、つぶす勇気もないので、ほぼ見逃していた私がいました。「うん、うん、この虫たちの、エサも作らないとね。」と・・・しかし、ゴマについてきた虫は、格別に大きくて怖かったです。大きすぎて、掴むことも勇気が必要でした。初めての栽培で、この虫がどれほどの悪さをするのか分からなかったので、出来ることならこの畑から消えてほしいと願っていました。願っている私の横でムシャムシャとゴマの葉っぱを食べていて、悲しいやら怖いやらで、とても複雑な心境でした。とても「この虫たちのエサだ。」なんて、暖かい気持ちにはなれなかったのです。勇気を振り絞ってできたことは、葉っぱから虫を取り、遠くの畑に飛ばすことでした。大きい分、畑に落ちる瞬間に「ボテッ!」と音が聞こえてくるのです。その度に「ごめん!」と目をつぶっていました。本来は、殺虫した方がよかったのですが、あまりの大きさにできませんでした。おそらく、遠くにいった虫は、また畑に戻って来たとは思いますが・・・(苦笑)


こんな複雑な気持ちになりつつも、ゴマはすごいですね~。ちゃんと実るのです!いままで、購入する事でしか食卓に出てこなかった大好きな"ゴマ"。細かい作業での選別をして、初めての試食。


2つ目の驚きは、この試食の瞬間でした。


まるで「ピーナッツ」です。選別したゴマを炒って食べた瞬間、口の中で広がる香ばしさと、小さい粒ながらも、弾ける歯ごたえを感じることができました。夜中にひっそりとコンロの前に立ち、初めてのゴマ炒り、そして、つまみ食い。一人だったにも関わらず「うわっ!すごい!ピーナッツだ!」と声が出てしまいました。その後、食卓に出てきたゴマ料理では、今まで気にも留めなかったのに、最後の一粒まで残さず食べています。


皆様、栽培とまでは言いませんが、もし、お店で"生のゴマ"を目にすることがあったら、ぜひ手に取り、我が家で炒って食してみてください。少しでも「ピーナッツ」の香りが味わえるかと思います。


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