其之六 花の香りがするお茶 其之八
中国茶を持ち歩いてみる

今年は例年より寒いのでしょうか? 寒い時にはやはり温かいものが飲みたくなりますね。最近のエコブームに乗って水筒を持参する人も多いようです。お茶、コーヒーなどの飲み物だけでなくスープやお味噌汁、おかゆなども持って行かれる人もいるとか!! 中国茶も水筒に茶葉とお湯を注げば簡単に持ち運べます。いろんな道具がなくたって大丈夫。中国茶用の茶こし付水筒もありますが、普通の保温水筒だって、はたまたガラスが厚めの瓶だって大丈夫です。よく聞くのは中国の人はインスタントコーヒーの空き瓶に茶葉を直接入れて持ち歩くということ。あと出先にお湯さえあれば、つぎたして何煎でも飲めるので経済的です。茶こしが付いてない水筒ですと茶葉が沈む前は口の中に入ってきますが、そこはご愛嬌ということで。


水筒でなくとも、マグカップの中に茶葉をそのまま入れてお湯を注いで飲むこともできます。めんどうくさがり屋さんには最適です。この淹れ方を、ちょっと前にTVのレポーターさんに伝えたら、「そんな淹れ方でいいなら中国茶の淹れ方を習わなくてもいいじゃないですか?」と言われてしまいましたが「そんなことありませんよ。ちゃんと淹れたお茶とは味は全く違いますよ」とお答えしました。中国茶教室で生徒さんたちが淹れた中国茶の味がそれぞれ違うように、いつでも美味しく淹れることができる私達茶藝師がいるように、「手間」をかけたお茶は、本当に一度味わったら忘れられないほどの美味しさがあるものです。


でもまずは「中国茶」だから淹れ方が分からないから飲めない、なんて思わないで。お土産で貰った茶葉があるなら開けて、マグカップに茶葉を入れてお湯を注ぐ。茶葉の量は小さい丸い形ならマグカップの底が大体隠れるくらい、大きな茶葉なら2〜3cmの高さまで入れて、お湯を注ぐ。マグカップの大きさがそれぞれありますからあくまでも目安ですが、とりあえずやってみる! あとは何回か飲む中で、自分の好みの量を見つけて行けばいいのです。そこで中国茶の美味しさにはまったら、私が更なる魅惑の中国茶の世界にお連れしますよ。