雑誌「チルチンびと」別冊22号掲載 山梨県 ㈱山口工務店
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「このおうち、どう?」。日菜子ちゃん(中1)に声をかけると、「好き!」と間髪を入れず答えが返ってきた。どこが? と聞くと「おもしろいところ」だと言う。確かにおもしろい。ここにも、ここにも、と驚くくらい、家中にさまざまな工夫が凝らされている。  「ここは西小学校東分校なんです」。西小学校に勤める小池高弘さんが、先生らしい落ち着いた口調でおもしろいことを言う。「リビングが体育館、キッチンが家庭科室……」。高弘さんの書斎は「教員室」で、その隣の学習机が「自習室」、壁一面が本棚になった「図書室」は拓斗くん(小3)の定位置だし、車庫の奥につくられた高弘さんの趣味の部屋は「工作室」で、弦斗くん(6歳)のお気に入りの場所でもある。  また夏の間は、OM涼風モードのおかげもあって、涼しく快適な1階リビングに布団を並べて「夏合宿」。「夏休みが終わったので夏合宿は終了」と各自の部屋に戻らされた子どもたちは「ちょっと寂しそう」だったとか。冬の間は毎朝、外気温と室温をチェックしに行くのが拓斗くんの自主的な当番で、「子どもたちもOMにはまって、すごく楽しんで1年を過ごしました」と奥さまの恵美子さん。冬の朝、ファンヒーターをつけたら0℃表示という以前の家の暮らしから、今回の建て替えで、だいたい15℃はあるという暮らしになり、太陽の出ない日が続くと多少寒いなど、季節を肌身に感じた拓斗くんの「太陽はありがたいよう」など名言も。「OMを選んで本当によかったです」(恵美子さん)  各部屋の間はスキップフロアでつながり、8メートルも天井高がある広大な吹き抜け空間を中心に、子どもたちがぐるぐる駆け回っていた。 人間関係がとても温かかった  仕事柄、家庭訪問に多く出かける高弘さんは、いつのころからか「家ごとに空気が違う」ことに気がつくようになったという。新築でも空気がこもっている家

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